令和5年3月27日から開始!残存有効期間同一旅券てどんなパスポート?

令和4年4月20日に「旅券法の一部を改正する法律」が国会で成立し、同27日に公布され、改正旅券法令が令和5年3月27日に施行されました。

これに伴い、婚姻による姓の変更があった際に行う記載事項変更申請と査証欄を追加する増補申請が廃止となり、新たに残存有効期間同一旅券という制度が創設されました。

では、残存有効期間同一旅券とは一体どのようなものなんでしょうか?

今回はこの残存有効期間同一旅券について解説していきたいと思います。

残存有効期間同一旅券ってどんな旅券なの?

令和5年3月27日からはじまった残存有効期間同一旅券とは、次のような特徴のあるパスポートです。

特長① 対象はこんな方!

残存有効期間同一旅券の対象となる方は、「残存有効期間」という文言からも連想できるように、いま有効期間が残っているパスポートを持っている方のうち、記載事項に変更があった方と査証欄が不足している方となります。

例えばこんな方が対象!

有効期間が残っているパスポートを持っている方で、
・結婚して苗字や本籍の都道府県が変わった。
・査証欄の余白が少なくなってきた。 
など

よって、はじめての方や有効期限が切れている方は対象となりません。

新規申請を選択してもOK!

上記に該当する場合、かならず残存有効期間同一旅券を申請しなければならないわけではなく、完全にパスポートを新調する選択もできます。

特長② 有効期間がそのままになる!

残存有効期間同一旅券は、有効期間がそのまま継承されるのが特徴です。

例えば、有効期間があと1年残っている方が結婚して苗字が変わったことで残存有効期間同一旅券を申請した場合、まったく同じ有効期間のパスポートが交付されます。

新規申請の場合は有効期間は5年か10年にリセット!

前述のとおり、完全にパスポートを新調する場合においては有効期間はリセットされますので、5年か10年のいずれかになります。

特長③ 手数料が安くなる!

残存有効期間同一旅券は、新規でパスポートを申請するより手数料が低く設定されているのが特長です。

お手続き 収入印紙 愛知県証紙 合計
新規・更新 10年 14,000円 2,000円 16,000円
5年(12歳以上) 9,000円 2,000円 11,000円
5年(12歳未満) 4,000円 2,000円 6,000円
残存有効期間同一旅券申請 4,000円 2,000円 6,000円

新規申請の場合は通常の手数料になるので注意!

新規申請を選択した場合は、通常の手数料のままなので誤解のないようにお願いします。

特長④ 受取までの日数は変わらない!

有効期間が変わらず手数料も低いため、簡易的な手続きのように感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、申請から受取までの日数は新規申請など他の手続きと同じです。

お手続き 愛知県旅券センター
東三河広域連合(豊橋窓口)
その他の県の窓口
市町村の窓口
新規
切替新規
残存有効期間同一旅券
6日目以降 8日目以降

残存有効期間同一旅券申請に必要な書類

残存有効期間同一旅券申請に必要な書類は次の通りです。

必要書類はこちら!
  • 申請書(残存有効期間同一旅券用)
  • パスポート用の写真 1枚
  • 前回発給を受けたパスポート
  • 戸籍謄本 1通(※記載事項に変更がある場合のみ)

残存有効期間同一旅券用の申請書は旅券窓口にのみあります。

まとめ

いかがでしたか?

従来の記載事項変更や増補は、交付済みのパスポートに手を加える形だったのですが、残存有効期間同一旅券は新しく交付されるようになったため、これによってパスポートの信頼性の向上が期待されています。

必要書類やかかる日数は新規や更新の場合とほとんど変わりません。パスポートの使用頻度や予算などを勘案して、残存有効期間同一旅券かそれとも新規で作り直すかを選択してみてください。